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解体前のアスベスト事前調査は義務?対象・費用・流れをわかりやすく解説

2026/11/06

解体工事の前のアスベスト(石綿)事前調査は、建物の大きさや築年数にかかわらず、原則すべての解体工事で義務です。2023年10月からは、資格を持つ調査者による調査が必要になりました。

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さらに、解体部分の床面積が80平方メートル以上の工事では、調査結果を国と自治体へ報告しなければなりません。調査を行い報告するのは工事を請け負う元請業者ですが、施主にも結果の説明を受け、調査に協力する立場があります。この記事では、事前調査の対象と流れ、アスベストが見つかった場合の対応、費用の考え方を、市川市で創業60余年の解体工事会社「株式会社藤信建業」が解説します。

アスベストの事前調査はすべての解体工事で必要?

必要です。規模の大小や建物の用途に関係なく、建物を解体・改修する前には、アスベストが使われているかを調べなければなりません。

アスベストは、吸い込むと中皮腫や肺がんの原因になるおそれがある繊維状の鉱物です。1955年ごろから建材に広く使われてきたため、古い住宅を壊すときには、飛び散らないよう事前に使用の有無を確認する必要があります。

事前調査に関わる主なルールを、時期ごとに整理します。

施行時期内容
2021年4月調査の実施・発注者への書面での説明・記録の保存・現場への掲示を元請業者が行うことを明確化
2022年4月一定規模以上の工事で、調査結果の報告が義務に
2023年10月建築物の調査は、資格を持つ調査者が行うことが義務に
2026年1月一部の工作物(煙突・ボイラーなど)の調査も、知識を持つ調査者が行うことが義務に

戸建て住宅の解体もこの対象です。「小さな家だから調査はいらない」ということはありません。

誰が調査する?施主がやることはある?

調査を行うのは、工事を請け負う元請業者です。施主は、調査結果の説明を書面で受け、図面などの資料を提供して調査に協力します。

建築物の調査は、2023年10月から「建築物石綿含有建材調査者」などの資格を持つ人が行う必要があります。元請業者は、調査結果を書面で発注者(施主)に説明し、その記録を工事が終わってから3年間保存しなければなりません。

施主の立場でできることは、主に次の3つです。

  1. 設計図面や建築確認の書類、過去のリフォームの記録を探しておく:建材を特定する手がかりになり、調査がスムーズになります。
  2. 調査結果の書面での説明を必ず受ける:アスベストの有無と、ある場合の対応を確認します。
  3. 現場の掲示を確認する:調査結果は、工事の期間中、現場の見やすい場所にA3サイズ以上で掲示されます。

見積もりの段階で「アスベストの調査はどうなっていますか」と聞いて、明確に答えられない業者は避けたほうが安心です。

事前調査はどんな流れで進む?

書面調査 → 現地での目視調査 → 必要に応じて分析調査、の順で進みます。分析をしない場合は、アスベストを含むものとして扱います。

段階内容
1. 書面調査設計図書や建築時期、建材の製品名から、アスベストを含む可能性のある建材を洗い出す
2. 目視調査現地で建材を確認し、書面の内容と照らし合わせる
3. 分析調査書面と目視で判断できない建材から試料を採取し、専門の分析機関で含有の有無を調べる
4. 結果の説明・報告・掲示発注者へ書面で説明し、対象工事は国・自治体へ報告。現場に掲示する

分析調査は必ず行わなければならないものではありません。ただし、分析をしない場合は、その建材を「アスベストを含有している」とみなして、法令に沿った除去作業を行う必要があります。「含有していない」とみなすことはできません。

2006年9月1日以降に着工した建物は、アスベストの使用が禁止された後に建てられています。設計図書などの書面で着工日を確認できれば、それ以上の調査は不要とされています。

調査結果の報告が必要な工事は?

建物の解体では、解体部分の床面積の合計が80平方メートル以上の場合に、アスベストの有無にかかわらず報告が必要です。

工事の種類報告が必要な規模
建築物の解体解体部分の床面積の合計が80平方メートル以上
建築物の改修請負金額が税込100万円以上
一部の工作物の解体・改修請負金額が税込100万円以上

報告は元請業者が、事前調査を行ったあと遅滞なく、厚生労働省の「石綿事前調査結果報告システム」から電子申請で行うのが原則です。報告先は労働基準監督署と自治体です。

80平方メートルは約24坪です。延べ床面積30坪前後の一般的な木造2階建て住宅なら、多くが報告の対象になります。なお、延べ床面積80平方メートル以上の解体工事は、建設リサイクル法の届出(着工の7日前まで)も必要です。届出の流れは冒頭の解体工事の流れの記事で解説しています。

アスベストが見つかったらどうなる?

アスベストを含む建材の種類によって、除去の方法と必要な手続きが変わります。工期と費用が増えることがあります。

アスベストを含む建材は、飛び散りやすさによって3つのレベルに分けられます。

レベル主な建材飛散のしやすさ主な対応
レベル1吹付け石綿著しく高い作業場を隔離し、負圧を保って除去。作業開始の14日前までに届出
レベル2石綿を含む断熱材・保温材・耐火被覆材高い周囲を養生して除去。作業開始の14日前までに届出
レベル3石綿を含む成形板(スレート屋根・外壁材など)比較的低い切断や破砕をせず、そのまま取り外す(手ばらし)。難しい場合は湿らせてから除去

一般的な木造住宅で見つかることが多いのは、屋根や外壁のスレート、天井材などのレベル3の建材です。この場合も、割らずに1枚ずつ手で取り外し、ほかの廃材と分けて処分する必要があります。重機でまとめて壊すことはできないため、その分の手間と処分費がかかります。

レベル1・2の建材がある場合は、作業開始の14日前までに都道府県等へ「特定粉じん排出等作業実施届出」を出す必要があります。この届出を行うのは発注者、つまり施主です(書類は通常、解体業者が作成をサポートします)。吹付け石綿の除去では、作業場の隔離や負圧を保つ設備も求められます。工期が大きく延びることもあるため、売却や建て替えの予定がある場合は、早めに調査を済ませておくと安心です。

事前調査の費用はどのくらい?

書面調査と目視調査は解体の見積もりに含まれていることが多く、分析調査を行う場合は検体の数に応じて費用が加わります。

分析調査の費用は、採取する検体の数と分析の方法で変わります。吹付け材の分析について「1検体の分析費は概ね10万円」と案内している自治体もあります。木造住宅でも、判断がつかない建材が複数あれば、その数だけ分析費がかかります。

自治体によっては、アスベストの調査や除去の費用に補助制度を設けている場合があります。対象は吹付け材などに限られることが多いため、利用できるかどうかは市区町村の担当窓口で確認してください。

見積もりを比べるときは、次の点を確認しておくと、後からの追加請求を防げます。

  • 事前調査の費用が見積もりに含まれているか、別途か
  • 分析調査を行う場合、何検体を想定しているか
  • アスベスト含有建材が見つかった場合の除去・処分費の考え方

よくある質問(FAQ)

自分の家にアスベストが使われているか、自分で調べられますか?

建築時期や図面から可能性をある程度推測することはできますが、解体工事の事前調査として認められるのは、資格を持つ調査者による調査です。建材を自分で壊したり削ったりして確かめるのは、飛散のおそれがあるため避けてください。

築年数が新しい家でも調査は必要ですか?

必要です。2006年9月1日以降に着工した建物は、書面で着工日を確認できれば、それ以上の調査は不要とされています。ただし、その確認も事前調査の一部として行います。

物置や車庫など小さな建物だけを解体する場合も調査は必要ですか?

建築物の解体であれば、規模にかかわらず事前調査が必要です。報告が必要になるかどうかは、床面積や請負金額によって変わります。

アスベストの調査をしないと、どうなりますか?

事前調査を行わずに解体すると、法令違反になるおそれがあります。それだけでなく、アスベストが飛び散れば、作業員や近隣の方の健康に影響するおそれがあります。調査を省いて安さを打ち出す業者には注意してください。

アスベスト調査を含む解体工事は藤信建業へご相談ください

当社は1958年の創業以来、市川市を拠点に60余年、解体・土木工事を自社施工で手がけてきました。千葉県知事許可(特-7)第6678号のもと、解体工事業を含む5業種の建設業許可を受け、市川市・千葉県などの公共工事も手がけています。事前調査から各種届出、廃材の分別と適正処理まで、法令に沿って進めます。

市川市・船橋市・浦安市・松戸市・江戸川区周辺で解体工事をお考えなら、地元で60余年の株式会社藤信建業にご相談ください。解体費用の目安は『【2026年版】市川市の解体工事費用相場|木造・鉄骨・RC別の坪単価と総額目安』でも解説しています。

株式会社藤信建業

  • 所在地:千葉県市川市新田3-18-9
  • 電話:047-370-2552(受付 10:00〜17:00)
  • 公式サイト:https://www.kk-toushin.jp/

参考・出典